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ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ) Q3決算  アレックスCEO 見せてくれるか集大成

10月19日にジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)の第三期決算発表がありました。

YoutubeでもUPしましたが、自分の為の備忘録としての意味合いからもブログとしてまとめてみました。

 

全て資料はジョンソン・エンド・ジョンソンのIR情報から引用しています。

Quarterly Results | Johnson & Johnson

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まず概要として売上高は233億ドルでした。全同期比10.7%もの成長ですね。なかなかの飛躍ですね。これからその内訳も見ていきたいと思います。

横の数字は、非GAAPでのもので10.6%の成長となりました。

この辺りはGAAP米国会計基準)と非GAAPでの相違はあまり問題にするほどではないですね。

EPSを見ると1.37ドル(+3.0%)ですが、非GAAPでは2.60ドル(+18.2%)。なかなか大きな差異ですね。

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そした売上高233億ドルの内訳ですが、

①コンシューマー・ヘルスケア 37億ドル  利益率23.3%

売上成長率は5.3%,非GAAPでは4.1%です。

保湿クリーム、シャンプーなどのブランドであるAveeno、鎮痛薬のブランドであるTylon、Motrinなどが大きく牽引したようです。

続いて売上高が減少したものを見てみました。

スキンケア、オーラルケアでは事業売却、ベビーケアではロックダウン、傷ケアでは昨年の在庫の使いまわしが売り上げ減少の主要因となっています。

事業自体に深刻な問題があることから起こる売り上げ減少ではないことから見て、長期的な不安はなさそうです。

②製薬  130億ドル                              利益率43.9%

一番の稼ぎ頭である部門ですね。

売上成長率は驚異の13.8%,非GAAPで13.2%.

売上増加に起因した製剤をあげていきますね。

乾癬、クローン病潰瘍性大腸炎の治療薬であるStelara(ステラーラ)、今期に若年性突発性関節炎への適応拡大で申請書をFDAに提出ことからも注目を集めています。

多発性骨髄腫の治療薬であるDARZALEX(ダルツマブ)、中等症から重度の乾癬治療薬Tremfya(トレムフィア)。

免疫系は売上が大きく伸びていますが、レミケードがバイオシミラーとの競争にさらされ減少となってしまいました。

心血管代謝領域(CVM)が11.5%の減少となっていました。PROCTRITなどの貧血薬がバイオシミラーとの競合により売上を下げたこと、糖尿病治療薬INVOCANAのシェア減少などが主な要因となりました。

また特筆すべきこととしては、(額としては大したことないですが)感染症領域の売上高が60%以上の成長を遂げています。コロナウイルスワクチンの特需みたいなものですね。

③医療機器   66億ドル                     25.5%

売上高成長率は8.0%,非GAAPでは7.0%となりました。

電気生理学に関連した機器(神経系など)や傷の閉塞に使用する機器が売上の成長に起因したようです。

ざっくりとまとめますとコロナからの市場回復と新製品の売り上げが主な売上成長要因ですね。コロナ禍の中では、緊急性の無い手術は延期されていたようですね。

 

 

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連結損益計算書です。

売上高(Sales to customers)が233億3800万ドル。繰り返しにはなりますが、10.7%もの売り上げ成長を遂げています。

それだけでなく粗利益(Gross Profit)が14%の成長を遂げてくれました。利益率の改善もなされたということですね。

ただコストは削減する一方で、研究開発費は増加し、更なる投資の拡大がなされていることが読み取れます。

またどういうわけか法人税が19.2%から4.7%に削減がなされています。

そして結果36.67億ドルの純利益となりました。純利益率は15.7%になりますね。

 

 

 

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ニュース

承認情報

インヴェガFDAより成人の統合失調症の初期及び2年間の治療薬として承認を得る。

・リバーロキサバン+アスピリン 血液防止用の製剤 抹消静脈疾患⇒抹消静脈硬化疾患への適応拡大

・ウピトラピ(血圧降下剤)成人の動脈性高血圧症患者への静脈内投与がFDAにより承認  飲食が出来ない患者への投与が可能に

FDAに申請中

・コロナワクチンの二回目接種を推奨するよう緊急使用認可提出

・免疫介在性炎症治療薬Stelaraの若年性突発性関節炎への適応拡大申請

 

会社の新体制 

現CEOが2021年1月3日より退陣、副会長兼チーフサイエンスオフィサー引退

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2021年収益の通期見通しですね。

上半分はコロナの影響を除外したもの、下半分はコロナの影響を含んだものとなります。それぞれ10月現在、7月での見通しと比較できるようになっています。

いずれも、コロナの影響により25億ドルの売り上げ増が予想されています。

幅はありますが、9%以上の売り上げ増加が予想されています。

前期に引き続き通年の見通しが上方修正されており、強気の予想です。

 

 

 

 

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こちらは損益の通期見通しです。

EPSに注目していただきますと、こちらも前期から上方修正されております。

しかも予想EPSのレンジ(範囲)が狭くなっており経営陣の中で強い根拠があるのでしょう。

 

来年度から新体制になりますが、アレックスCEOは最後を飾ることが出来るのでしょうか?

 

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